森猫工具箱

Western Digital製の内蔵HDDをOS Xにてフォーマットし、Bootcamp環境のWindows 7で読み込ませると、それ以降Macでの読み込みができなくなる現象が発生しました。接続時に”このコンピュータで読み取れないディスクでした”のメッセージが表示されます。
今回この問題が解決したので、メモとして書いておきます。

読み取れないHDDは、以下のような状態になっています。

• Macに接続すると”このコンピュータで読み取れないディスクでした”と表示され、フォーマットを要求される
• Windows 7上ではHFSフォーマットのディスクとして普通に読み込める
• OS Xのディスクユーティリティでは「マスター・ブート・レコード」方式のディスクとして表示される

解決にあたっては、こちらのdisucussionが参考になりました。
https://discussionsjapan.apple.com/message/100665354#100665354

GUID方式であるはずのHDDにWindows側でマスターブートレコード方式の情報を書き込むなりしてしまい、OS Xでディスクが読めなくなる、という現象のようです。
OS XのディスクユーティリティがHDDをGUID方式としてフォーマットする際に不完全なのか、Appleが提供しているWindows用のMac OS標準フォーマットHDDのドライバに不具合がある可能性があります。

GUIDとMBR方式の違いについてはこちら
http://d.hatena.ne.jp/syuu1228/20130103/1357165915

対策としては、上記discussionにて記載されているターミナルからのHDD初期化を行うことで、Windows側で読んでも大丈夫なHDDが出来上がります。もちろんHDDフォーマットを伴いますので、購入時やデータバックアップを行った上での作業が必要になります。

もし運悪くOS Xで読めないHDDが出来上がってしまった場合、

• 別途外付けHDDを購入してきて、Windows側でデータをコピーする
• パーティション情報領域をMBRからGUID(GPT)に変換する

後者は別途HDDが無くてもできるようですが、運が悪ければデータが飛ぶ可能性もありますので、どちらにせよHDDを別途用意してバックアップすることをおすすめします。

私の場合は前者にてなんとか復旧しましたが、こちらでも一点注意事項があります。

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Windows上でMac OS標準フォーマットのHDDからNTFSなどWindows用フォーマットのHDDにそのままファイルをコピーした場合、いざMacで読もうとした際に、ファイル名に濁点や半濁点などを含むファイルが表示されなくなります。

OS XとWindows 7では、ファイル名の扱いに若干の違いがあります。
どちらもUnicode形式のファイル名を使用しているのですが、双方で濁点・半濁点などのファイル名の扱いが異なっています。
http://d.hatena.ne.jp/syuu1228/20130103/1357165915

本来であれば、機種ごとのファイルシステムにファイルをコピーする際、ファイル名を自分のシステムに合うように変換します。
OS Xであれば、NTFS/exFATフォーマットのHDDについてはファイル名を”NFC”として扱い、Mac OSのHDDにコピーする際には”NFD”へ変換を行ってくれます。ですが、Appleが用意しているBootcampドライバでは、ファイル名の変換が行われません。
また、Windows 7上ではNFDのファイル名でも普通に表示してしまうので、見分け上はNFCかNFDか判別が着かなくなります。

1. Mac OSフォーマットのHDD上で、ファイル名はNFD形式となっている
2. WindowsでNFDのままファイルをコピーしてくる
3. OS Xで読んだ際、WindowsフォーマットなのでNFC→NFD変換を行うが、実際にはNFDのファイル名をさらに変換してしまう
4. ファイル名に不具合が起こり、ファイルそのものが表示されなくなってしまう

という現象が起こる訳です。

これを避けるためには、Bootcampドライバ以外のHFS+フォーマットを読めるソフトを使用してのデータコピーが必要です。ファイル名をNFD→NFCへきちんと変換してくれるソフトを使用していれば、あとでOS Xでもちゃんとファイルが表示されるようになります。
私の場合はHFS Explorerを使用しました。

http://www.catacombae.org/hfsx.html

同じ現象に陥ってしまった方のお役に立てましたら幸いです。